T-SQUARE ライヴ音源 mora 独占先行配信 記念インタビュー!
2021年11月22日(月)よりT-SQUARE Concert Tour “FLY ! FLY ! FLY ! ” と【LIVE & DOCUMENT】 安藤正容 Farewell Tour “T-SQUARE Music Festival @ LINE CUBE SHIBUYA” より〜 の2作品ライヴ音源がDVD・Blu-ray Discの発売に先駆けmoraにて独占先行配信をスタートしている。
両作品とも 1978年のプロ・デビューから43年間にわたってバンドを牽引したリーダー/コンポーザー/ギタリストの安藤正容、最後のツアーにおける模様を捉えた貴重な音源だ。
そこで、安藤正容が退団した後、 T-SQUARE alpha として活動を続けるお二人、伊東たけしと坂東慧にこの2作品にまつわるお話を伺ってみた。
なお、今回配信リリースされた2作品はフィジカルとしては Blu-ray で発売されるものの、CDのリリース予定はない。それだけにこの配信がライヴ・アルバムの代わりを務めていると言っても良いだろう。また、2021年7月29日よりmoraにて独占先行配信された、”The Last Live 2021.4.4 “THE SQUARE Reunion -FANTASTIC HISTORY- @Blue Note Tokyo 〜2nd stage 〜”につづき、今回も AAC、ハイレゾ、DSDの全配信形態をmoraで楽しむことができる。
インタビュー:近藤正義
独占先行期間:2021/11/22(月)~
T-SQUARE Concert Tour”FLY! FLY! FLY!”
T-SQUARE
1、FLY ! FLY! FLY! |
2、閃光 |
3、Only One Earth |
4、Brand new way |
5、Quiet Blue |
6、脚線美の誘惑 |
7、Night Dreamer |
8、Tomorrow’s Affair |
9、回帰星-kaikiboshi- |
10、Growing Up! |
11、RISE |
12、Joy Blossoms |
13、Omens Of Love |
14、Prime |
15、TRUTH |
T-SQUARE:安藤正容(g)、伊東たけし(sax、EWI)、坂東慧(ds) |
サポート:田中晋吾(b)、白井アキト(key) |
――このコンサートでは、ニュー・アルバム『FLY ! FLY ! FLY ! 』の収録曲全9曲のうち8曲を演奏していますね。
坂東:普段のアルバム・ツアーなら新作からは半分の4曲か5曲くらいしかやらないんですが、安藤さんが参加する最後の作品なので、できるだけアルバムからやりたかったんです。しかも、ほぼアルバム通りの曲順で。アレンジはイントロや新たなパターンを加えたりと、ライヴ用のアレンジになっています。やはり安藤さんのギターを中心にしたくて、「閃光」のエンディングはギターソロで暴れてください、とかお願いしました。
――コンサートの中盤に昔の曲を挟んでいますが、選曲はやはり坂東さんが?
坂東:僕です(笑)あの時代の懐かしい、ファンの皆さんも聴きたいと思っておられるのではないかという安藤さんの名曲を選んでみました。「Tomorrow’s Affair」もライヴでやるのは久しぶりだと思いますから。
――安藤さんと一緒に作ったアルバムのツアーとしては最後になりますが、メンバーとしての思いは?
坂東:こんなことになるとは思ってもいなかったので、戸惑いました。でも改めて思うのですが、スクエアにこれだけたくさんの名曲があることは、安藤さんに感謝です。これから安藤さんがいなくても、これらの曲を演奏できるのですからね。ステージでは、安藤さんと伊東さんの絡みもこれで最後なんだなあ‥と思いながら後ろから見ていました。
伊東:安藤とはアマチュア時代からの付き合いで、スクエアは安藤の曲をメインにスタートしたバンドだった。だから、アイツの曲があったからこそ、俺もこんな風に育ててもらったのかな?なんて思うね。特に安藤のギターと俺のサックスの関係は相性とかのレベルの話じゃなくて、気がついたらもう、2つで1つみたいに阿吽の呼吸になっていた。俺たちは誰とやるときもそうなんだけど、サウンドとして一つになろうとして演奏しているわけで、安藤とのコンビネーションにおいてもいろいろと工夫している。
――スクエアはサックスとギターがフロントに立つ、特徴的な編成ですからね
伊東:本来、変わったバンド形態だったよね。サックスのフレーズは管楽器的にウネル。かたやギターは弾(はじ)いて音を出す。サスティンのさせかたも違う。どちらのアタック感に合わせるか?という場面でも、いつも安藤のギターがより良く聴こえるように合わせられるのは長年やってきた成果だと思う。「お前とユニゾンやるのも、これが最後だな‥」そんなことを思いながら演奏してたよ。
――あのライヴで特に印象に残った場面を教えてください
坂東:自分の曲なんですが、「回帰星-kaikiboshi-」におけるギターとサックスの掛け合いで、2人が盛り上がった最後に新たに付け足したユニゾンがあるんです。その場面は、後ろでドラムを叩きながら見ていても感動的でした。
伊東:「Only One Earth」かな。最近の安藤の傾向としての、ギターを歌わせるための曲なんだよな。あの曲では自分は聴いている場面が多いんだけど、アイツがこれからやりたいことを演奏で伝えているんじゃないかな?と思えたんだよ。彼の旅立ち、みたいなね。
――アンコールでは安藤さんによるソロ・ギターのコーナーもありましたね
坂東:あれも僕が提案して、やっていただいたんです(笑)昔、アンコールであのパターンがよくあったんです。僕もよく、お客として見ていました。でも最近はやっていないので、皆さんも見たいんじゃないかな?と思いまして‥。
伊東:ループ・エフェクトを使ったりして、ちょっとハイテクに頼ってたけどな(笑)
――サポート・メンバーについて
坂東:田中晋吾(b)も白井アキト(key)も僕は自分のバンドでも一緒にやっているので、コミュニケーションがとりやすいんです。毎回、いろんな違うアプローチを聴かせてくれますから、楽しかったですよ。白井くんは僕より5~6歳年下ですけど、昔からスクエアのファンで聴いていたらしいです。
伊東:坂東もそうだったけど、さらなる次世代が入ってくるんだよな。こういう若いメンバーに出会えるのは奇跡的なことだし、長くやっていて良かったと思うよ。みんな、スクエアのサウンドをどういう方向へ持っていけばよいのか分かったうえで、いろいろやらかしてくれる(笑)挑戦的に変化させるんだけど、スクエアの筋からは外れない。これなら、演奏していても楽しいよ。
――このライヴ音源の面白いところをアピールしていただけますか?
伊東:この収録は、ツアー最終日の福岡だよね。ツアーの最初は緊張してるけど、最終日ともなれば全員プレイがこなれてきてる。そのイケイケになってる状況は、音源だけで聴いていても充分に伝わると思うよ。
坂東:やはりバンドの一体感ですね。あと、個人的には「回帰星-kaikiboshi-」の後のドラム・ソロです。福岡でのドラム・ソロは5分以上あって、出し切った というくらい叩きました。しかも、その次の曲「Growing Up !」でも、またドラム・ソロがありますからね(笑)ぜひ、ドラマーの皆さんも楽しんでください。
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